5年目の祈りの日。
風の電話の向こうにいるあなたに
語りかけ 悲しみに耐えかねているあなたに
孤独の群れからさえ ポツリと 取り残されて
今なお 生きることの意味さえ
見失いそうになる あなたに
不安と恐怖に苦しみ どうしようもなく
途方に暮れているあなたに
語りかける言葉を わたしは持たない
だから
黙って寄り添い 小さくても行動し続けたい
溺れるほどの涙は 枯れることもなく
あの人を奪った海を覆う
風の電話の向こうから 聞こえてくる波の音は
こわれそうな 心を 今日もそっと包んでくれる
