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消費者庁への重大事故報告に思うこと 9月7日

健康福祉局および消費生活センターの所管である、
「消費者事故等に関する重大事故等の報告」について。

 

議員には、このような通知が度々堺市から送られてくる。

内容と最終の結論を見ていると、事故と言いながら、
ほとんどのケースで、過失責任が問われていないことに、懸念している。

亡き父の末期の入院中の経験から、下記のようなケースは、
父にもあり得たことだと痛感する。


父は90歳で他界するまで自宅で介護をしたが、
それまで7年間脳梗塞の後遺症による半身麻痺と嚥下障害は、
加齢とともに重くなって行き、嚥下障害による食べ物や
痰の誤嚥性肺炎を時々発症し、緊急入院を繰り返していた。


高齢者の施設入所や、入院は家族にとって介護や看護の労は、
軽減されるが、決して安心はできない。

私は、父の入院中も毎日病室に行った。
父は医師であり、家では威厳のある父だったが、
高齢で病弱になると、いよいよそんな威厳は翳り、
病院の看護師さんたちにも何も頼めず、
娘や息子たちが病室に来るのを待ちかねていた。

病室に行くと、まずオムツを替えてくれと下腹部を手で叩いて合図する。
開けてみると、オムツはたいていボトボトで最大に膨らんでいた。

その次は、痰の吸引をしてくれという合図で、口を大きく開ける。

痰の吸引をすると、人間の痰がこんなにも大量に気管に
滞留するのかと思うほど、太さ2、3センチ長さが
10センチ弱の痰がひっぱり出されてくる。

 

いったいこの病院のケアは、どうなっているんだろうと、
不審感が募っていた。

こんな痰の滞留を一晩放っておかれたら、
明朝には、たぶん命はなかっただろう。

看護師長に、お願いをした。
ちゃんとやってます、と回答された。

でも、毎日いつ痰の吸引を誰がしてくれたか表を作って記入してもらった。
真夜中の痰の吸引はなく、
6時間〜8時間ほど吸引されていないことがわかった。

毎夕、病室に行けば、日中の痰の吸引量は、
吸引器のポンプを見れば分かる。

不十分だし、時にはチューブが床に垂れて
不衛生きわまりなかったこともある。

もちろん、気に留めてくれている看護師さんも中にはいたけれど。
総体的には、高齢者だし、
もともといつ何があってもおかしくないですよ、と念押しされての
入所や入院。

 

しかし、高齢者の嚥下機能の低下や、痰の滞留に関しては
日々最善のケアを行なっているのか?という点において、
最善でない場合は、死亡事故とされる場合、
きちんとそこを捜査するべきだが、下記のケースも
併設の病院で救命治療をしたものの、手遅れだった。
しかし警察には連絡していない。

ご家族はどう思っておられるのだろう。

堺市は事務的に、淡々と処理をしているが、どう対処するべきなのか。

わたしには、高齢社会の大きな課題が見える。

消費者庁が、これらの報告を全国から受けて、どう分析し、
どう判断して、対策を講じるのか、
私は、堺市と生団連の消費者部会で、問題提起をしていく所存です。

人間の生命の尊厳の問題だから。

高齢者だから、どんな死に方してもいいってことでは、ありませんよね。

 

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