森発言は、明らかに女性差別発言であり、
明らかにオリンピア精神に反している。
国際社会における日本の立場を考えても、
速やかな辞任が求められるのは、当たり前です。
けれど、これほど騒ぐ必要があるだろうか?というか、
こんな批判の仕方だけで、コトの本質が改善されるのだろうか、
とつくづく感じるのです。
日本の女性の地位は、世界151か国中122位。女性議員の比率は、
世界193か国中165位。
こんな発言は、日常茶飯事、人権意識の低い、
遅れた国であると世界は認識しています。だから許されるというわけでは
ないのはもちろん、だから世界のリーダーにはなれないのです。
また、この女性の過少代表について、国会でどこの政党が
、あるいはどの議員が真剣に取り組んで来たでしょうか。
本気で政策の中心にあるでしょうか。
政治分野における男女共同参画法を作ったのは、野田聖子代議士でした。
男女共同参画とは言うけれど、それを実現するための人権教育や、
性暴力の根絶に向けて、内閣府が動き始めました。
警察は、先に動いていました。
私は、今回の森発言で、森さんが辞任して終結する問題ではないということを申し上げたいのです。
SDGsも、アジェンダ2030にある通り、17目標169ターゲットの
目標達成の根幹は、ジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメントが、
死活的最重要であると明記されています。
女性の過少代表は、政治の分野だけではありません。
司法の分野も検察官や弁護士の女性は25%しかいません。
学術界もまだまだ少ない。企業の意思決定機関も。
それでも女性たちは、戦後、先輩世代からがんばって道を開いて
来てくださいました。今もがんばっています。
森さんのような、時代遅れの男尊女卑の固定観念=女性差別の意識を
持っている人は、まだまだたくさんいますね。
彼らは指摘をされたら必ず言います。
そんな、女性を差別しているつもりはない、と。
気づいていないのです。学んでいないのです。けれど女性たちは、
嫌と言うほど気づいて来たのです。
森さんは、何が間違っていたのか、気づかれたでしょうか?単に
言葉じりを捕らえられたと思っておられたのではないでしょうか。
私たちの日常には、奥さん、ご主人、旦那、父兄等々、
すでに男尊女卑の言葉や、片手落ち、舌足らず、白目をむく、
市民の足など、なんの差別意識も、検証もなく使われていますが、
それを指摘すると「言葉狩り」と言われて来ました。
日本を代表する公人である森さんとは立場は違いますから、
私人は、ほとんど断罪もされず、指摘も批判もされませんが、
私たちも自らの内に潜む、無認識の差別性については、
お互いに見直してみることが大切だと思います。
今年は、このコロナ禍に衆議院選挙もありますが、
選挙のための党利党略や下手なパフォーマンスだけの政治は、
もういりません。
安物のゴシップ紙のような報道も。ジャーナリズムは、
批判すべきを公平、公正に批判し、
まともな政治を導く使命があるのではないでしょうか。
わきまえない男も女も、比喩とはいえ
わきまえないとね。
このたびの森発言の解決策は、森さんの辞任と、
今回の衆議院選挙から、各政党は議席を男女半々、LGBTQ+、
障がい者、在住外国人等の議席枠も設定してはいかがですか?
政党が自主的に設定する場合は、憲法改正が必要ないのですから。
そして人権教育をしっかりすれば、
グローバル・スタンダードの一歩先をゆく先進国として、認められますね。
そうしないと、本当の解決とは言えないと考えます。
このコロナ禍に、自ら命を断つ人々、
DVや虐待で逃げ惑う人々がいます。
堺では、女性団体が緊急一時保護や相談をボランティアでしている最中です。
また、セーフシティ・プログラムを5年間実施して、強制性交等の被害が半減しています。
今、人々のために政治家がやらなきゃいけないことは、
コロナの撲滅と支援、森発言の背景にある大きな課題を、
根元から解決する政策を実施することだと確信しています。
フェミニズムの基調は、
女性は、男性に対してではなく、
自分自身に対する権利を持たなければならない。
世界の人口の半数が抑圧されていては、全人類が繁栄することはない。
フェミニストは、被害者意識が強いとか、場を白けさせるとか、酷い屈辱的なレッテルを貼られる、嫌われ者でしたが、それに屈せず世界中のフェミニストたる女性たちが、社会を変えてきました。
今の時代、女性活躍推進と言えども働く女性にとっては、
ガラスの天井、そして大半の男性にとっては、ガラスの地下室なのです。
そして、これからの時代、ジェンダーのわからない人、
人権意識の低い人には、政治家も企業家なども務まらないと
いうことですね。
というより、どんな立場であっても、
お互いの多様な性を尊重し合えるところに、
幸せと平和と生きがいが生まれると思います。
森発言を契機に、この発言によって失われた日本の信頼を取り戻す
政策の実現を図るため、私もしっかりと実働していきます。