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安全なエネルギー対策特別委員会 2月16日

昨日15日午後1時から、本館12階委員会室

 

ロの字型で安全なエネルギー対策特別委員会の委員、

関西電力、堺市消費生活協議会、大阪ガス、堺市当局が

お互いに顔を合わせて意見交換会を行いました。
事前に意見や質問の内容を出し合い、資料も集めて準備をしました。
公開でこのような形式での特別委員会を開催するのは

堺市議会始まって以来、ということですが、

昨日は意見や見解の相違はそれぞれの立場であるものの、

初めての試みとしてはよい意見交換会になったと思います。

本来はもっともっと議論をしなければなりませんが、
関西電力さんも大阪ガスさんも相当な準備をして臨んでくださいました。
関西電力の松村南大阪支店長も大阪ガスの隈元支配人も

前向きにご参加くださいました。

 

全体風景です


原発を今後も、と何度も繰り返される関西電力の立場。
頂いた資料で相変わらず原発のコストが

ほかの電力源より一番安いとする表がありましたが、

私たちは素人ではありませんので、

こんな表を出されると一気に白けてしまいます。
原発は作った電気を蓄電できないので、

揚水発電などに回して蓄電しなければならないし、
そもそも施設の建設費は莫大で

何千億円も私たちの税金から支払われており、

さらに原発によって産出される廃棄物処理にかかる費用などは、

全く含まれていません。
原発を稼働するために石油が使用されており、

クリーンエネルギーともいえないのです。

昨日はあえてそういう議論はしませんでした。
原発の安全性を高めるといっても、

現実に福島原発の事故で「絶対安全」なんてありえない。

しかも今回の事故で東電や政府を見ていても、

いったん事故をおこせばだれもこれを止めることはできず、

福島の人たちを含め私たち国民は救済されていません。
現状がそうであるのに、

これからも原発をと言わしめるその裏になにがあるのかを

わたしたちは考えていかなければならないと思います。
再生可能エネルギーや自然エネルギーでは電力量が不足し、

安定供給ができないなどの課題があるものの、

基本的には脱原発はもうあたりまえだと思うのです。
原発で仕事をしている方々や、

原発からの利益で運営されている市町村などについても
そこに生きる人たちのためにも

脱原発から新しい産業への転換が必要になります。

 

昨日の委員会では原発問題だけではなく、

これからの安全で持続可能なエネルギー政策について

意見交換会を行いました。
議員も相当勉強しておかないと議論になりません。

またエネルギー企業が今後どうしていくかを考える際に、

直接地元の行政や市民の声を聞くということが大切ですし、

また行政も市民や企業がどのように考えているかを直接聞くことは、

必須だと考えます。



昨日は当委員会でやはりそういう意味で、

産官学民が一つのテーブルで、

エネルギーの問題を協議する場を設置することを決めました。

すぐに国や府の動向を見て、とか

国や府の決定が下り次第とかおっしゃる担当者がいますが、

それについては意見をしました。
もうそんな時代じゃない。
当然国や府の法令や条例などを無視することはできませんが、

そんなものに従っていれば用済みという時代は終わりました。

堺で何ができるか、堺市が何をするべきかを考え、

できることから一刻も早くやっていく。
近未来的、長期的ビジョンも含めてさっさとやることが大事です。

今政府に何ができますか。
福島の子供たちや人々をだれが助けるのですか。

堺市議会の当委員会は「安全な」エネルギーを議論し、

政策立案する場です。
危険なエネルギーについては、すでにある以上これをどうするか。
それを決めるのは私たち国民です。

国や企業ではありません。

ましてや議員も企業も市民や消費者の生命と健康を守る義務があります。

第1回目のこのような場を設けられたことは、

とても有意義でありました。
大林副委員長はじめ、委員の皆様のご理解が深く、

総意としてこのような意見交換会を開催することができました。
また関西電力さん、大阪ガスさんも議会のこのような場で

説明や意見交換で質問に回答されたりするということも初めて、

とおっしゃっており、

それぞれに高いポジションの責任者が回答をしてくださいました。

考え方や立場のスタンスは違っても非常に誠意をもって
答えていただいたと思います。
堺市消費生活協議会の代表者の方々も

さすがにもう20年以上原発を研究し

環境問題にも学習と運動と実践をしてこられただけあって、

意見は明快でありました。

傍聴席には市民の皆さんが、

また議員傍聴席には、大毛議員、長谷川議員、山根議員
石谷議員が出席してくださっていました。
報道には、毎日新聞社、朝日新聞社、NHK、堺タイムスの記者さんが

しっかりと聞いてくださっていました。
その結果、毎日新聞と朝日新聞の朝刊に掲載されました。
地道な取り組みですが、エネルギー問題はまさに生命の問題です。
民産学官の総力で、ともに是々非々でしっかりと取り組む決意です。

 

 

『朝日新聞(2012年2月16日)』

『毎日新聞(2012年2月16日)』

※画像をクリックすると大きく表示されます。

 

議会事務局の皆さんも初めての試みに

前向きかつ積極的に頑張ってくださいました。

 おかげさまで、長時間の会議にもかかわらず、

滞りなく議事が運べました。

それにしても大企業のトップクラスの答弁のスピード、

簡潔かつ要領を得た内容、口調などは行政の方々が勉強になったと

唸っていましたね。
企業人は会社の看板を背負っての登板です。

お役所の意識とは少し構造が違うかもしれませんね。

 


それぞれの立場を守ることだけに終始してしまったら、

解決も前進もありません。
今後もぜひともに前向きにトライしてきたいと思います。

ご協力よろしくお願いします。

 

 

 

安全なエネルギー対策特別委員会 進行案

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安全なエネルギー対策特別委員会 配席図

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安全なエネルギー対策特別委員会 意見交換会 出席者名簿

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安全なエネルギー対策特別委員会(2月15日開催)

意見交換内容取りまとめ(カテゴリ別)


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