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最終本会議を終えて 3月24日

長かった、と思いました。
それは、ルール違反による議会の空転や、

大阪都構想関連の議案についての

質疑の内容の薄さ、によるものだと思います。

大阪都構想に関して言えば、

「堺市が3つに分割されること」が大前提というのは、

大阪維新の会が提出している大阪都構想推進大綱に明記されています。
また、大阪都構想の推進協議会の規約には、

すべてが「多数決」で決まる、と明記されています。
大阪府、大阪市、堺市の三者のみの協議会で、

多数決となれば結果は一目瞭然です。
何をどう協議したところで、

堺市の言い分が認められるとは考えられません。
見かけは協議、協議と民主的な感じですが、

もともとそのような民主的なものではなく、
初めに結果ありきの構成になっているといわざるを得ません。
教育基本条例にしても、職員基本条例にしても

結局は首長に権限が集中しており、

このような調子で行くと、本来 民主主義が保障する、

教育の自由や人間の内心の自由にまで拘束がかけられる恐れがあり、

非常に危機感を感じます。
君が代条例によって、

今年の大阪府下の学校園の卒業式も、国歌斉唱の時に、

校長が教員の起立・不起立や口元を見て

歌っているかどうかを確認するというその行為自体、また
確認後府教委へ報告し、約30人の教員の処分が決定されたとのこと。
さらに、大阪維新の会の府会議員が、ある学校の卒業式で、

祝辞ではなく、不起立の教員がいることを注意した、

そのことに生徒や保護者から強い抗議の声が上がったとのこと。
抗議は当たり前ですが、

こんな卒業式にこれからなるのかと思うと、ぞっとしました。

卒業式というのは、こどもたちの人生の節目。

これから社会に出たり、新しい人生をスタートする前に、

学び舎と友と先生と親に感謝して、別れを惜しむ日であり、

心を希望に満たして次のステップに備える日。

校長が教員の口元を確認するというような学校現場で、

どんな教育がなされるのでしょうか。

教員同士の信頼関係や団結のないところで、

子どもたちが置き去りにされ、

教員はランク付けされることにキュウキュウとして・・・。

そんな学校になってしまうのは明らかです。
君が代条例が大阪府議会で成立したのは2011年6月2日。
この時府議会では、自民、公明、民主、共産が反対。

しかし維新などの54に対し48で可決されてしまいました。
けれど、今回の30人の教員の処分は、

校長による教員の口元の確認は不確か、

というような理由で見送られました。

民主主義は是々非々です。
与党があって、野党があってお互いがバランスをとれないと、

結局、いつの時代も市民が苦労してきました。

今の日本が実際まさにその状態です。
私たち堺市議会もしっかりしないと、と思います。

堺市議会の原点は、堺市民であることが誇りであるということです。
堺市議会議員は堺市の発展のために、

それは堺市民の福祉向上のために仕事をするということです。
当然、堺市だけがよかったらいいのか、ということではありません、

大阪、関西、日本、アジア、そして世界、地球規模の視点からも

相互がよくならなければ、堺市の発展もかないません。
だからと言って

「堺市民であることに、だれも関心や執着なんか持っていない、

堺市がなくなろうが、3つに分けようが、

みんな暮らしがよくなればそれでいいんですよ」

ということでは決してないということです。

極端かもしれませんが、君が代条例は何のため?

愛国心の醸成のためと言いましたね。
日本人である、あるいは日本国に生きているというプライドが

国民になければ愛国心なんてわいてこない。

暮らしがよくなるために他国から日本を分割されて、

吸収されてしまうことに抵抗を感じない人がいるでしょうか。
同じことですよ。堺市民としてプライドを持っている、

堺市に自分のルーツがある、堺市が好きだという誇りこそが、

まちづくりの原点です。機動力です。

こんな市民の誇りをちゃんとキープした

大阪の発展ができないはずはありません。

私にとって橋下さんは、ある意味天才的な発信力の持ち主、

改革のリーダーの力量を備えた人。

でも彼の言っていることや政策、あるいはやり方のすべてに

賛同できるかというと、そうではないです。

維新の会の中には、

橋下さんと同様の情熱と能力を持ち合わせて頑張っている議員もいます。

しかしそうでない議員が無責任な条例提案をしたり、

質疑の答弁などで非礼極まりない「橋下かぶれ」の愚言を吐露するのは、

橋下さんにも議会に対しても値打ちを下げているし、

それは何よりも市民の皆様への愚弄につながってしまっていると

私は残念に思います。

橋下さんは表向き、バンバン容赦なしにものを言っているように見えますが、

先輩や周りの人に、あんな汚らしい失礼な物言いは絶対なさらない人です。

最終本会議を終えて、五島副市長が退任のあいさつに会派を回られました。

今年定年退職の13人の局長さんも。
そして芝村教育長、石田教育次長も。

一抹の寂しさはありますが、

今後もぜひとも堺市を応援していただきたいです。