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文化観光拠点のこと 私の思いその1  6月21日(火)

あの旧市民病院の跡地利用については、

私自身は美術館がいいなあと以前は思っていました。


与謝野晶子やミュシャや、今の場所ではあまりにも狭いです。
 

一昨年に「日本女性会議2009さかい」を開催した時も、

全国から4000人の参加者があり、

与謝野晶子にも関心の強い参加者が

大勢いらっしゃったにも拘わらず、

あの場所、あの規模では、

エクスカーションにバス何台という単位で

組み込むことができませんでした。


だから美術館のきちんとしたのがほしいなあと

ずっと思っていました。


阪堺線に近い場所ですしね。
でも、美術館にするには狭いんですって。

そうなのかなあ。

そんなに豪華でなくてもいいいから、

やっぱり堺の市民の中で、

アートに携わる方々や子どもたちが、

個人や団体の展覧会ができるような美術館が必要です。

神戸の市立博物館には東京や京都経由の展覧会が、

大阪や堺を飛び越えて開催され、

何万人というような入場者数を数えています。
私が行った時も、行列ができていることがありました。

 

ちんちん電車平成8年、旧市民病院の取り壊しから、

ずっと放置されてきた土地。
私は昨年の決算総括の時も質問をしました。

そして今回提案されているのが晶子、利休の記念館(?)、

案内館、駐車場、あとは民間の施設。
まあ、こういう施設の業者さんて、

日本に3社か4社くらいしかないようですが、

私は当局にも強く要望していることがあります。


とくに晶子館について。

これは利休やお茶の施設にも言えることですが、

要は、来場者が一度だけではなくリピーターとして

何度でも来たくなるような仕掛けが必要だと。

そのためにはまず、

堺の市民の皆様が来てくれるような仕掛け、

また日本全国、海外からも観光客が来る仕掛けが必要。

そのためには、

晶子なら晶子の国内外の研究者のネットワークをつくること。

彼らの論文を紀要としてまとめ、

国内外に発信する機能を持つこと。

そこから様々な事業を展開すると、

奥深いものになりますね。

 

余談ですが、

私は、全米女性学会の会員で、

ほぼ毎年アメリカのどこかの大学を貸切で

開催される学会に参加してきました。

このような大規模な女性学会にはアメリカだけではなく、

世界中から女性学者や活動家が集まります。
学会開催中の楽しみはいろいろありますが、

大学のおおきな体育館では米国中の出版社が、出店し、

ジェンダー関連の書籍や資料、図鑑などを販売しています。

それを見て回るだけでも優に1日はかかるくらいの量です。
その中には与謝野晶子のコーナーが設けられているのです。
日本より海外の方が顕彰されているということです。

私はそのコーナーで
まあ世界中に晶子の研究者がいるんだわ、
晶子像

と感激したのを覚えています。

ですからぜひ、こんどつくる晶子の施設などは、

たんなる展示会や講演会だけではなくて、

もっと有機的な記念館なり資料館にして、

「堺の晶子館には世界一の資料が揃っている。

知りたいことがほとんどわかるよ」というような

ものにするのがいいです。

小学生から大人や専門家までに愛されるものが望ましい。

晶子の絵本も楽しいです。

そして案内館にはぜひウエルカムハウス的な要素を取り入れ、

ゆったりといすに腰掛けて、

他に堺のどこを巡ろうかと考えたり、

一休みできるつくりがいいですね。

なんか京都や奈良でも、

案内所は殺風景で椅子もなく、

どこかの委託業者のアルバイトの人が窓口にいて、

ただその辺に観光のチラシだけが並べられているところって、

きっとこんなのも3社か4社の企業の案なんでしょうね。
お土産も一か所で楽しく選んで買えるフロアも

隣接させておいてほしいですね。

それと観光化で大事なことは、

たとえば、女性団体で国内の観光に行く場合、

とにかく一番困るのが食事場所、バスの駐車場。
200人を超える観光客や修学旅行生が一堂に会して昼食、

夕食を食べられるのは殆ど、

おおきなドライブインかホテルしかありません。

ましては高齢化がすすみ、

お正座は足が痛くてできない、

というお客様に対応するにはテーブルとイスが不可欠です。

ドライブインでは、

そうそうおいしいものに当たらないし、

ホテルでは高くつきますし。

食事はできれば郷土料理で、

しかもレストランの雰囲気も堺らしさがあって、

料金もリースナブルというのが理想です。
バスはキスアンドライドといって、

入り口で止めて降りていただき、

バスだけが駐車場に行き、

また出発の時に出口まで迎えに来てもらえる

というのがベストです。
バスについて一番ひどかったのは「愛・地球博」でした。

何が愛や、と思いました。

真夏の暑い時に駐車場から入口まで1キロ近く

あったんじゃないでしょうか。

歩いて歩いて。

たどり着いて入場してから、

小さな子供のバギーは貸し出してくれるのですが、

炎天下においてあるビニールのバギーは

やけどするほど熱くなっていて、

ビニールだから子供が暑がって。

結局は荷物だけバギーに乗せて、

子どもは抱っこでした。

観光化ってちょっとしたことかもしれませんが

「おもてなしの心」って簡単なことではないですね。

いずれにせよ、

300人から500人収容できるレストランを用意すれば、

喜ばれます。

こんなのは観光化の必須条件ですね。
そして、拠点拠点には出入り口までバスが、つけられること。

 

もう一つはトイレの整備です。バス
公衆トイレも施設内トイレも、

「世界一安全できれいなトイレ」を整備して

「売り」にするのも作戦です。

この旧市民病院の跡地については、

13年放置されてきただけではなく、

この利用をどうするかを考えることを、

業者委託してきています。

たくさんの予算をつけながら、

ほんとに適当な企画を挙げてきて、

またそれを堺市が履行して。
ですから私が「こんなのおかしい」という意見を

申し上げたわけです。

この文化観光拠点整備に関しては、

しっかりと市民の皆様からのご意見も参考にさせていただいて、

早く整備してほしいと思います。
ただし、堺市全体の観光ビジョンを示し、

その中でこの場所の整備がどういう位置づけになるのかを

示す必要があります。

交通総合計画や産業振興ビジョンとも切り離して

考えることはできません。