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オリンピック・パラリンピックと人権 7月22日

東京オリンピック・パラリンピック2020は、
コロナの世界的パンデミックで1年延期されたにも関わらず、
今、開催地の中心である東京は、緊急事態宣言中であり、
感染者がこれまで以上に迫っている中で、
いよいよ明日、開会式を迎えます。異例の開催です。

 

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森喜郎さんの発言以降、開会式の演出家や作曲家等の解任や辞退が、
明日
の開会式を控えて、直前に行われています。

いわゆる音楽界や芸能界、お笑いの世界で才能を発揮し活躍していても、
世界基準からすると、日本の人権意識の低さが露呈してしまっています。

ジェンダーしかり、民族差別しかり。

障がい者差別、いじめ、暴力しかり。

過去のこと、とはいえ、その過去から現在までの間に、
何ら解決も改善もされていないことが問題だと思います。

人間としての大きな過ちが、この社会で、学校ででさえ、
もちろん家庭においても、なんら指摘も修復もされてこなかった。
修復されなくても、日本社会で有名になり、才能を認められたのです。

そして、こんなオリンピックという国際舞台で、
それを厳しく指摘され、こんなにドタバタと解任されるという恥を
晒されてしまっています。

その恥は、一人の障がい者を傷つけたことや多くのユダヤ民族を
傷つけたことにとどまらず、
日本という国や私たちをも傷つけてしまったのです。

 

罪なことです。

なぜこんなことになってしまうか。

答えは明白です。日本における人権教育の欠如です。
道徳教育だけでは無理だということです。

人権について、当事者もまわりの人々もきちんとわかっていないから、
延々と傷つけ、傷つけられることが繰り返されています。

もし、傷つけてしまうという過ちを犯したら、
ちゃんとそこで解決することが大事です。

自分では、意識していなくても傷つけてしまうこともあります。
だからそれを
放置せず、看過せずにきちんと学んで、
謝罪すべきはして、生き直していくことが大切です。

今回、彼らがそうできていたなら、今こんな指摘を受けても
解任される必要はなかったでしょうし、むしろ先に委員会から
声がかかった時に、自らの過去の過ちを説明したでしょうね。

そこで委員会が、どう判断するかは、現時点では危ういですが。

人権の世界基準、グローバル・スタンダードは別に取り立てて
厳しいものではないと思います。第二次世界大戦後の世界人権宣言どおり。

これを厳しいと感じる方が、甘すぎると考えた方がいいですね。

ホロコーストは、無惨に人の生命を奪いました。いじめが生命を奪うことも多々あります。

そんな行為を自慢げに公開し、笑える当事者も、出版社も、
またそれを見て何の疑問も持たない人々や社会は、
民主主義どころか、暴力に支配される社会を自らつくってしまうことに
なると考えます。

オリンピックの仕事を辞めることで終わらずに、
きちんと過ちの解決をすることが、何者でもなく、
職業や肩書きにも関係なく、一人の人間としての責任であると思います。

そうしてから、また出直してもらいたいですね。

 

昨日からソフトボールやサッカーの種目が行われています。

選手の方々が、人生を賭してここまで来られたことに、
心から敬意を持って応援しています!

 

オリンピック、パラリンピックは、すべての人々の人権を
一番大切にするための大会ですよね!

IOCも開催国を選出するときの条件に

「人権」についての状況を、もっとしっかり据えるべきです。

お金より、人権が大事なんだ!とはっきりと。

東京オリンピック、パラリンピックは、復興五輪なのですから。なおさらのことです。

突き詰めれば、政治が本当にしっかりしないと、とあらためて身が引き締まる思いです。