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児童ポルノのブロッキング始まる

2011年4月21日から、

大手ブロバイダー企業9社がインターネットや

電話機などの通信サイトから児童ポルノのサイトを

強制的に遮断するブロッキングが始まりました。

ポルノの語源はポルネオというギリシャ語で、売春婦の意味。

日本語のポルノは英語のポルノグラフィーの略語ですが、

このポルノグラフィーという言葉も

イギリスの辞典に掲載され始めたのが1857年とかですので

社会に登場したのは1850年前後とされています。

 

私は、女性団体活動の中で

ポルノはポルノである以上「暴力」であるとして

20年以上にわたって、

アダルト本の出版社やビデオ出版社あるいは

ゲーム出版社などに抗議し、絶版と商品の回収を求め、

それぞれの商品については善処されてきましたが、

年間に出版され続ける大量のポルノ商品についてこのような活動は、

労力の割には、対症療法に過ぎず、きりがない運動です。

だから大量の商品の中でやはり被描写体が子どもであるもの、

強姦、暴力行為、買春斡旋のようなものについてピックアップし、

あるいは国内外からの抗議や問い合わせのある商品について

運動してきました。

その成果も多々あります。

 

しかしインターネットが普及している現在にいたっては、

ポルノ商品の生産量、流通量は膨大。

だからこそ今回のようなブロッキングが行われることはありがたい。

それでも世界中の子どものトラフィッキング、

人身売買やこのような児童ポルノの被写体として扱われることが

すぐには無くならないでしょうけれども。

あらゆるポルノグラフィーは児童ポルノに限らず、

それがポルノである以上は暴力であり、性の商品化です。

 

ただもう、携帯電話でも売買春のサイトは山ほどあって、

少々の規制をかけても、

自ら売春に走る若い女の子、彼女らを買う人々・・。

「人間の性(サガ)」だとか「本能」だとか言いもって。

最終「いいじゃん、あたしの勝手やん、ほっといて。」

「売る女がおるから、買うんやんけ。文句あるんやったら女に言えよ」ですって。

 

ポルノは、本来人間が持っている自由な性やエロスを捻じ曲げて、

限定的に商品化してしまうがために、暴力を容認し、

性犯罪を誘発し、時には貧困の救済などと正当化され、

表現の自由という日本国憲法第21条が錦の御旗となりますが、

日本国憲法は、その第12条において、

「国民の権利と自由」の濫用を禁じています。

 

戦争が起こる国では、その前ぶれに必ずといっていいほど

ポルノが蔓延することをキャサリン・マッキノンが調査の上で説いています。

 

個人の自由、表現の自由を盾に、「暴力」を容認してしまうところでは、

戦争が起こっても当たり前ということですね。

 

私はそうならないために、規制や禁止がなくても

暴力のない社会を構築することが大切だと考えます。

そのためにしなければならないことは、やはり教育であり、

地道でも運動を続けることであると考えています。