植木の世話が以前のようにはできなくなった
父のかわりに私が担当している。
夕食の時に風蘭の話になった。
庭のあちらこちらに置いたり、
つるしたりしている風蘭は、
それぞれに似ているが種類がちがうという。
油かすの中粒を埋め込んだり、ミズゴケを詰めたり、
炭を中に入れて置いたり、結構手間がかかるが、
もともと風蘭が持っている力は強いので、
普段は適当にしておけばいい、と。
水のやりすぎもいけないと。
忙しいが、ミズゴケを買いに走り、
油粕もできるだけ添加物の入っていないものを選び、
黄色い麦わら帽子でやってみた。
なかなか、
父のように丸くきれいな形にならない。
「それでいい」
父のOKがでた。
不出来に決まっているが、その一言で一安心。
木蓮などの大きな木に、
水をやると、蝉たちがぶんぶん飛び出す。
あ、ごめんごめん。
まだ休んでたのにね。