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ゴミ箱の修繕 7月15日

夫が車でバックしたとき、

我が家の貴重な文化遺産ともいえるゴミ箱が割れた。

「あたったのが子どもや人でなくて良かった、気いつけてよ。」

と、物わかりのいいことを言いつつ、

内心、少々腹が立っていた。

 

ネットで見てみると、

いまどき、こんなゴミ箱は売っていない。

もうセメントも限界に近いのを、

ふたを何度も作り変えながら使ってきた。

両親の新婚当初からだから、

50年を超える骨董、

ともいえる。

 

2、3日壊れたまま放っている夫に、

「どうするの?」

「コーナンへいってくるわ」

 

ちょうどカブトムシのつがいの箱が小さいので、

子どもらとコーナンへ出かけた。

 

夕方仕事から帰ると、

「セメントを買おうと思ったら、

 このごろこんなチューブ入りのセメントボンドがあったわ」

 

夫が息子とともに、大工仕事をはじめだした。

彼は、何かするとなると、必ず聞いてくる。

「ベニヤ板はなかったかな」

「ああ、前に玄関に置きっぱなしやったのは、

裏のホースのとこに置いてあるよ」

 

終わって息子とじゃあじゃあと手についたセメントボンドを

洗っているが、これが取れない。

「ははは、手袋せんかったんが、失敗やったな」

と二人で笑っている。

いい光景だ。

 

修繕のおわった、ゴミ箱を「まあ見て」というので見に行くと

とりあえずは、大きなパッチワークのようにつなげられていた。

 

素人丸出しの風合いも、

なかなかいいもの。

相変わらず、

最後まできちっと掃除せず、

おがくずがおちたままなのも、

今日は言わずにおこう。