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市立堺高校の定時制課程の修学旅行の引率教員について 11月30日

先日、私が書いた市立堺高校の定時制課程の修学旅行について

引率教員が6名のうち女性教員が1名しかいないという件について、

ご連絡をいただきましたので、あらためて書きます。

まず、先日のブログでは「夜間部」と表記しましたが、

正確には定時制課程です。
また、問題の論点は、

修学旅行に参加する10名の女子に対し、

女性教員が一人というのは少ないのではないか、

ということです。

その教員が正規教員であるか、

非正規教員であるかということが問題ではありません。
ただ私が、前回のブログに相談者の言葉を借りて書いたところ、

「講師だから不安なのか?」
というように誤解を得てしまったようです。

後段を読んでいただければ、

私が「講師」を誹謗しているわけでもなく、

講師だから云々という論点でないことは明白ですが、

前段だけお読みになると

「非正規雇用の講師だから駄目なのか?」という解釈をされたようです。

まったくそうではありません。
また特定の個人の資質を問題にしているわけでも全くありません。

私が問題にしているのは、

今回の教員の引率について、

参加する女子生徒のためには、

女性の教員が一人というのは少ないのではないかということです。

この点において配慮に欠けていないかという問題提起をしました。

問題の論点はこの一点です。


ただあらためて、論点が、違う方向に行っているようですので、

今年度の堺高校の生徒数や教員数の内訳を「男女」「正規」「非正規」、

また4校統合ですので、

現在の教職員の前任校別の数値をお尋ねしました。

ご参考までに掲載します。
女子生徒の比率に対して、

もともと教職員の女性比率が少ないことがよくわかります。

その理由として考えられるのは、

前任校別の正規採用職員数を見てもわかりますとおり、

元工業高校、第二工業高校の先生方は男性が多かったのです。
このことを良い、悪いと言っているのでありません。

生徒数を見ると、

全日制では約40%が女子、

定時制では26、5%を女子が占めています。
これに対して、

教職員の女性比率は全日制の正規教職員は約16%、

定時制の正規教職員では11%、

全日制、定時制を合わせて、正規、非正規教職員を合わせても

女性教職員の比率は約20%です。

ここで気をつけなければいけないことは、

男性教職員が多い中、

女子生徒への配慮が十分に行えているかどうかです。

男性の先生が女子生徒の面倒が見られないというようなことを

言っているのではありません。
修学旅行というのは泊を伴うので、

とくに女子生徒の身体的、心理的トラブルなどの際に、

女子生徒自身がなかなか男性の先生に言いづらい、

相談しづらいケースは、多々あると考えなければならないと思います。

たとえば夜の生徒たちの部屋の見回りも、

男性教員が女子生徒の部屋に入ることはできません。
もしも体調の悪い生徒が一人でも出現したら、

夜通し先生は看病しなければならないでしょう。

そうなると他の女子生徒の手当てをする女性教員がいなくなります。

あるいは先生自身がけがをしたり病気になられたりすることも

あるかもしれません。
そうなるとやはり複数の女性教員のチームが必要になるでしょう。

さらに高校生という年齢からみても、

様々な点を考慮してきちんと、

生徒たちがそれぞれの部屋にいるかどうか、

先生たちは一睡もできないかもしれません。
修学旅行は引率する教員にとっても

相当な身体的負担やストレスがかかるはずです。

以上のようなことは、

現場の先生方自身がよくわかっておられるはずですから、
このような案件が私に伝わるまでもなく、

学校現場で判断や解決ができなかったのか疑問に思います。

修学旅行の引率に、

複数の女性教員や、養護教員あるいは看護師が同行するのは

当たり前のことではないでしょうか。
子どもたちの安全のために。

このような観点から、

今回私は教育委員会に投げかけをしました。

また、私は一貫して、

堺市の公立学校の教職員について、

最近の採用を見ても非正規雇用が多いことについて、

「教職員」は正規雇用をすべきであることを訴えてきました。
「講師」だから資質や、能力が低いという認識も全くありません。
むしろ、やる気も能力もある先生を、

安定した正規雇用という待遇で、

しっかりと子どもたちに向き合ってもらいたい。

そのことが堺の子どもたちにとって本当に有益なことだからです。


以上のことを鑑みて、

12月の堺高校定時制課程3年生の皆さんの修学旅行が、

より安全で安心な旅行となり、

楽しい思い出づくりができることを願っています。