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真央さん 12月12日

大切な試合の時に

お母様が亡くなられてしまいました。
でも真央さんは、

まるで心していたかのように、

静かに帰国されました。
弱冠21歳の真央さんが、

立派だと思います。

フィギュアスケートのために生まれてきたようにさえ見える、

あなたの人に知られざる努力は、

おかあさまとご家族皆様との努力のたまもの。
世界のトップになるほどの努力がどういうものであるのか、

私には想像もできません。

ましてや、

ご自身がご病気を抱えながら、

ここまでの子育てをやり遂げられるお母様の、

根性と愛情の深さは、

世の中に「母親」が大勢いても、

なかなかまねのできるものではありません。

たまたま真央さんのような才能のある子どもさんを持って幸せだなんて、

簡単に言う人もあるかもしれませんが、

確かにあなたに天才的な才能があったとしても、

それだけで世界のトップになれるわけではないと思います。
 

 

日々の、本当に毎日毎日の積み重ねの成果。
その毎日毎日が、

普通ではなく、人並み外れた毎日だったと思います。

人は簡単に「運」がいい、と言います。
私は「運」も引き寄せられる力を持つほど、

真央さんとお母様が努力をされたんだと思います。

親が死んでしまうとわかっていて生きる日々は、

本当に過酷です。
考えてみれば人はみんないつかは死んでしまうのに。
でも「死期」を宣告されると、

何かしら日常が変わってしまいます。
何かに打ち込んでいても、

心のどこかが空回りしています。

たとえスケートで世界一になるほどの強い心を持っていても、
どんなに死期が近いとわかっていたとしても
真央さんが号泣できないのは、

まだお母様が亡くなられたことなど実感できないからだと思います。
辛いんだけど、悲しいんだけど
師であり、戦友でもあった偉大な母は
自分の中に生き続けているから。

あなたはきっと、お母様とはなれても
たまのお、で強く結びついているから
オリンピックで金メダルを勝ち取る姿が私には見えます。

泣くのは、誰も見ていない、

枯葉が舞い散る風の中で
移動中の車の中で
いまにも、ただいまって帰ってきそうな家の中で・・
そんなときに、自然と涙があふれてきます。
あなたなら練習が終わった後のリンクかもしれませんね。

まだやるべきことが残っています。
そうしながら、

真央さんがいつも幸せと感謝に満ちていることを
きっとお母様は願っておられます。

ありきたりではない、

あなたの人生を導いてくれたお母さまに、
私も心から感謝と敬意の表し、

心からのご冥福をお祈りします。

美しく、力強く、ぶれも迷いもない、

一途なあなたのスケートに、
背筋を伸ばし、勇気づけられています。