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レヴォリュ美術館の地下 7月3日

ルーブル美術館は、

12世紀にフィリップ・オーギュストによって

英国からの攻撃を想定して、作られた城砦だった。

その後14世紀半ばにシャルル5世の邸宅になり、

フランソワ1世、アンリ2世の時代に

ローマ様式に豪華な修復がなされ、

その後カトリーヌ・ド・メディシス、

ルイ13世、ルイ14世、ナポレオン1世、

ルイ18世、シャルル10世、ナポレオン3世、

が次々と改築や修復を行い、

1981年、フランソワ・ミッテラン大統領が

あの建築家イオ・ミン・ペイにガラスのピラミッドを作らせ、

大改築を敢行した。

12世紀から20世紀末までの、

国王、皇帝、大統領たちが、

何らかの足跡を必死で残してきた結果の近代美術館ですね。


このルーブル美術館。

モナリザの微笑みの謎は、

ミステリー映画にもなりましたね。

でもモナリザよりもっと謎がある。

この美術館の地下のこと。


こんな題名の絵本があるのです。

 

 

 


マルク・アントワーヌ・マチュー作。

小池寿子監修。

おもしろい。

ルーブル美術館の危機管理はすごい。

戦争を繰り返してきた国の危機管理は徹底していますが、

戦争は二度とご免ですが、

この100年単位で氾濫するセーヌ川の

大洪水に対する防災のやり方は堺市でも日本でも

大いに学ぶところがあります。


ルーブルの所蔵美術品は35万点ですって。

人類8000年の遺産。

美術館に展示されているのはせいぜい3万5千点とか。

それ以外のものは世界を回遊し、

ほとんどが地下に所蔵されているそう。

大事なものは、ヴェルサイユ宮殿に運ばれているそう。

(小池寿子さんのあとがきより。)


いざ大洪水というときのために

地下資料室から会場へのエレベーターは80基ですって。

700万ワットも消費する電力について

配電盤や空調機器がある機械室は60か所もあるんですって。


1.5キロに及ぶ地下の迷宮のお話です。