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関西電力との懇談会 3月6日

午後1時30分から、
堺市立消費生活センターにて。

電気料金の値上げについて、
消費者団体として関西電力との話し合いを行った。
関西電力南大阪支店の中島支店長をはじめ、
関西電力からは9名の出席があった。


まず、両者のあいさつに始まり、
今回関西電力が行う電気料金値上げの理由や
金額の根拠の説明を受ける。
そして消費者団体からの質問や意見を述べる。


私たちからは、

1、本当に電力は不足しているのか。
2、電気料金値上げの説明不足について
3、円高差益の還元について
5、原発の固定費や廃棄物処理などのために、経営難になるのではないか。
5、総括原価方式の内容が、消費者にはわかりにくく、原発の修復費や、安全確保のための費用が含まれている上に、安全と言いながら将来の事故に備える費用まで払わされているのは納得がいかない。
6、全く稼働していない日本原電への多額の寄付の費用も含まれているのはおかしい。
7、関西電力という企業自身の企業努力はどうなっているのか。

など限定された時間の話し合いなので、
てきぱきと質問を投げかける。


関西電力は大量の資料やデータを用意し、
事前に届けてくれていたが、
内容は従来の説明の域を超えていなかった。


私たちにとっては「安全な原発」だとか
「原発の安全」などといわれても全く理解できない。

しかしながら、
今回の話し合いは、
国などが開催する「公聴会」とはちがい、
本当に生の消費者の声である。
それを聞こうとする中島 宏支店長などの姿勢は、
当然と言えば当然であるが、
どこかのガス会社のかつての総務部長に比べれば、
まったく謙虚で誠意が見える。


今回の電気料金の値上げに、
今後5年間で2880億円ものお金が原発関連に使われる、
という説明の時、
「いや、私たちは、原発のためにお金は払えない、払いたくない」
「福島原発が今どうなっているの?誰がどんな責任をとれているのですか?」
とは、私の意見。
会場から拍手が起こった。


ならば脱原発でどうするか、
を両者で考えて新しい安全安心なエネルギー文化を
構築する必要がある。

「男性たちは誰のために、何のために仕事をしているのかと思う」、
と男社会の中で活躍している女性たちからよく聴くことばである。
そんなことを言われないためにも
 「決定権」のある役職にどんどん女性を配置する必要もある。
でも私は、社会や企業というばくっとした集合体ではなく、
目の前に存在する「人」が「人間」であることを
信頼したいと思う。
立場は違っても同じ人間として、
「原発は安全だ」などと、
どうして思うことができるだろう。

国と電力会社と政府が責任のなすりつけ合いをしたところで、
誰も救われない。

「亡国の原発」。
 国破れて山河なし、国民の生命が犠牲になる。
何のために?

関西電力という巨大な公益企業が、
公害企業に成り下がらないためにも、
もうスタンスを変えて、
消費者の声を聴いたら、
できるところから改善していく。
そのことがこの国の安心安全をつくる
基盤となると確信している。


今後も関西電力との話し合いを続けていくということで、
今日の会合は終えられた。

中島支店長は、
堺のあのソーラー発電の設計を担当しておられたそうだ。
このごろ、スポーツの世界などでも、
男子チームには「さむらい」だとか「企業戦士」だとか
物騒な呼び方がやみくもに使われている。


何のために、だれのために戦うのか、
「死」のヒロイズムなど、もう時代遅れ。
フェミニズムは「生き延びる」思想。

電気料金値上げの陰に原発あり。
到底納得のいくものではない。
こんな暴挙がまかり通らない社会にしないために、
必要なのは「教育」。
消費者教育、市民教育を
学校教育と同時にやっていく必要のある時代である。

話がここまで行ってしまうと、
広大で深い。

でも日々、
自分が使っている「電気」や
エネルギーのことをしっかりとまず知ること、
どうすればいいのかよく考えること、
そして行動することが大事なのは自明のこと。

お互いに冷静に、
これからも話し合いを続けていく。