今日は、女性センターのつどいが開催されました。
これは、女性センターの主催事業です。
昭和55年8月31日の開館以来34年目を迎えています。
その記念講演に、作家の谷村志穂さんがお越し下さいました。
前々から一度お会いしたいと、心の中で切望していました。
願いは口にせずともこういう形で出会えるのですね。
本当に聡明で美しい方です。
人間がやさしい方です。
お話も、もちろんおもしろくて深い。
こんな素敵な方との出会いこそが、
わたしのボランティアの仕事の報酬だと思いますね。
女性センター主催事業の予算は、
本当に驚くほど少ないのです。
だけど館長はじめ職員の総力で、
こんなにも素晴らしい内容の事業が実現しています。
谷村さんクラスの講師になると、
本来なら予算の5倍は最低必要だと思いますが、
この予算で来てくださった谷村さんは、
堺の女性センターにお越しくださることを
イキに感じて来てくださったのだと思いますね。
職員の石橋さんが、
昨年、河内長野市で谷村さんのご講演を聞き、
感動し、その場で堺の女性センターを紹介し、
ご講演を依頼されたそうです。
ポスターの写真もカッコいい方ですが、
実物はもっと素敵で、
講演終了後の書籍販売でも集英社の方が驚くほど、
行列ができて、
谷村さんが丁寧にサインと握手をしてくださっていました。
谷村さんが翻訳された、シートンの動物記。
幼いころ両親が誕生日に買ってくれたシートン動物記は、
なんだか文章が強面で読みづらく、
本棚の飾りに終始していましたが、
初めて女性の翻訳をされたのが谷村さんだったそうです。
もともと動物研究家でいらっしゃる谷村さんのシートンは、
まるで同じ作者の動物記とは思えないほど、
動物の母子の心情が伝わってくるものです。
単に女性の翻訳だから、
優しいとかソフトだということではなくて、
原文に忠実ながらもシートンが言わんとすることが、
わかりやすく伝わってくるのです。
翻訳文というのは、
どの分野のものでもそうですが、
訳がまずいとただただ難解なだけで疲れますよね。
原文では読むのに時間がかかりすぎるので、
もともと自分の能力が足りないのが悔しいのですが。
今日は幸せな日です。
谷村さんのような女性に出会えて。