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東京都議会議の女性差別発言に抗議し、発言者の特定、発言の撤回と謝罪、および発言者の議員辞職を求める要望書 6月23日

 

 

 

 

2014年6月23日



〒163-8001

東京都新宿区西新宿2丁目8番1号


東京都議会

議長 吉野利明 様


 

東京都議会における女性差別発言に抗議し
発言者の特定、発言の撤回と謝罪、および
発言者の議員辞職を求める要望書


この度、平成26年6月18日、東京都
議会第2回定例会において、塩村文夏議員
の「子育て支援」についての一般質問中に、
議場から「自分が早く結婚した方がいいん
じゃねえか」「自分が産めよ」などの女性
の人権を著しく侵害する女性差別発言があ
ったことを、東京都議会の一般質問録画映
像において確認しました。
当日の塩村議員の質問は、女性の晩婚化、
晩産化などに関する東京都の支援策につい

て、子育て支援政策の一環として行われた
ものでありました。その質問途中に浴びせ
られた暴言は、塩村議員やほかの女性議員
だけではなく、シングルの女性、出産をし
ない人生を選択した女性、出産したくても
出産することができない女性など、すべて
の女性に対する深刻な女性差別発言であり、
人権侵害であります。

東京都では、政策として「男女共同参画
のための東京都行動計画―チャンス&サポ
ート東京プラン2012―」が策定されて
います。
その実現に向けての政策が議論されるべ
き議会において、女性議員の質問中に、こ
のような「政策に逆行」する明らかな女性
差別発言が口汚い言葉で男性議員から発せ
られました。この差別発言を都議会の議長
であるあなたを含めて誰一人即座に正すこ
とができなかったという情けない事態と、
さらにこのような女性に対する「言論の暴
力」という人権侵害を看過させようとして
いる動向について、断固として抗議します。
今回の貴都議会における「女性差別発言
事件」は、現在、世界各国が最優先課題と
して取り組み、ようやくわが国も国策とし
て取り組もうとしている「男女共同参画・
ジェンダー平等社会の実現」という重要政
策課題を全く無視しており、世界にその人
権意識の低さや、低俗な議員の存在を露呈
した、恥ずべき事件と化しました。日本の
首都である東京都議会として、この事件を
看過することは断じて許されない。
また、今回第2回定例会議冒頭、舛添知
事が行った所信表明にも「これからの日本
経済は、女性の力なくしては立ち行かない
。」と、女性の出産や子育て支援について
も意気込みを見せていたにも関わらず、そ
の舛添知事すらも、この発言を聞き、笑っ
ていたように見受けられたことは、まこと
に遺憾である。
貴職は、東京オリンピックの誘致につい
てのインタビューの中で、「世界に名だた
る都市・東京の都市外交が重要である。」
と語られているが、今回世界中から顰蹙を
買ったこの事件を看過するのならば、東京
都は、何ら都市外交の役割を果たせるもの
ではありません。
ご承知のとおり、日本のジェンダーギャ
ップ指数は、世界136カ国中105位。
そのわが国において、東京都の2012年
度合計特殊出生率は1.09と全国最下位
であります。東京都議会において、早急に
取り組むべき重要課題について、真摯な議
論がなされるはずの質問の際に浴びせられ
た「女性差別発言」であるという認識を、
貴職をはじめ都議会全員の議員が持ってお
られるのか、大いに疑問であります。
貴職におかれては、この問題を決して看
過せず、未だに発言の自己責任を逃れ、そ
の人間としての卑劣さも認めようとしない
議員を一刻も早く特定し、この発言の責任
を真摯に受け止め、発言の撤回と謝罪を求
め、さらに議会において懲罰委員会を開催
し、当該議員の処分および議員の辞職勧告
を行うよう強く求めます。
さらに国内外に対して、日本の首都の議
会である東京都議会の威信、および日本の
全女性の名誉を回復するために、すべての
政策の基本が「人権尊重」であることの認
識に立ち男女共同参画社会の実現のための
研修を徹底的に実施し、二度とこのような
女性差別発言という「言論の暴力」、人権
侵害が発生しない議会へと再生されること
を強く要望します。


〒590-0955

堺市堺区宿院町東4丁1-27

堺市女性団体協議会

委員長 山口 典子